【※難解記事】「歩行」を指導するトレーナーの頭の中

こんにちは!沖縄那覇のパーソナルトレーニングスタジオstudio kinariのミナミです。

さてさて、沖縄も朝と夜はだいぶ涼しくなってきて、秋っぽくなってきましたね。涼しくなってくると動きやすくなってスタジオにお問い合わせ頂くお客様も増えるのが沖縄の特徴ですが、僕自身も同様に今まで怠けていた体作りのスイッチがまた入りだすのもこの時期であります。

で、僕自身が自分の体に注意を向けたときに一番最初に取り組むのが

「歩行」

であります(というか専門領域)

で、実際自分自身の歩き方を考えたり、人様の歩き方を見て指導するときには、実際には色んなことを考えているわけで、そのベースになる知識の中心になるのが主に

・解剖学
・機能解剖学
・運動力学

の三つ、プラス歩行の専門知識なわけですが、本日の記事ではトレーナーが普段どんなことを考えながら指導にあたっているのか、その考え方の一端に触れて頂ければと思います。

【※難解記事】「歩行」を指導するトレーナーの頭の中

いわゆる「壁立ち」は本当に良い姿勢か?

さて、というわけで本日も参りましょう!で、「歩行」を語る上で一番最初に出さなきゃいけない話題としては

姿勢

の問題があり、どうしてもここを抜いて歩きは語れないわけであります。

で、お客様に話を聞いていると、他のジムで姿勢について、いわゆる

「壁立ち」

(壁際に立って、後頭部から背中、お尻、踵までが全部壁に設置している状態)

が良い姿勢、と教わったという人をこれまでにちらほらいらっしゃいましたが、これはもう断言すれば

そんなの全然良い姿勢じゃない

です。

これね、一回やってみるといいですよ。体のどこかに無理が出ませんか??(腰が痛いとか)

でね、「姿勢論」って、きちんと解剖学的に説明が出来るし、僕もスタジオでは理論でお客様に理解して頂くんですけど、この記事で姿勢に関して分かって欲しいのは、

まず「何のために」姿勢を良くする必要があるのか

という話。

だからこの記事では細かく姿勢に関しての理論を展開することはしないんですけど、結局ですね、「良い姿勢」って「何にとって良いのか」っていう話がまず先にあって、大前提何を軸に考えるべきかって、

「生きる上で良い(健康的である)」

なわけで、見た目云々の話というのは最初じゃないわけですね。(それを追求して身体壊したら本末転倒なわけですし)

「生きる」とか言って、別に哲学的な話がしたいわけじゃなくて、生きるということを生物学的に捉えたら、外せない要素の一つが

「呼吸」

です。大体多くの人がイメージする「姿勢が悪い」は「猫背」だと思うんですけど、猫背の何が悪いかっていうと(もちろんその原因は足部からとか骨盤からとか特定の筋肉の拘縮がとか色んな理由は挙げられるんですけどそういうことじゃなくて)

胸郭が開いていない状態

が一番問題なわけですよ。解剖学的に言えばこうですけど、分かりやすく言えば

呼吸がしづらい

ということ。呼吸がしづらいっていうのは問題ありまくりでそもそも生命の根本だし、それに付随して酸素がうまく取り込めないとか、酸素が取り込めないことによるなんちゃらとか、精神的に不安になるとか、とにかく細かい姿勢論以前に覚えておかなければいけない姿勢の最初の基本は

「どこも頑張ってない、胸郭がキチンと開いていて気道が確保される」

ということで、簡単に言えば

深呼吸が自然に出来る姿勢

を最初に作るべきです。猫背の人がそのまま深呼吸出来るわけがないし、壁立ちの状態で深呼吸も出来ません。まずはこのポジションを自分で探してもらうことが大事なわけですが、一番簡単なポジションの作り方は

バンザイして、深呼吸。自然と腕を下ろしたときの状態

で、何回か繰り返してみて、

「あ、これが一番呼吸がしやすい」

と思った姿勢は鏡で見てみるとキレイに映ってるハズですよ。で、その上で細かい姿勢の原因を直していくと。

「歩行する」というのは運動力学

で、ここから本来のテーマである「歩行」に関しての話題に入っていきます。

実際歩行を科学していくと、冒頭に書いたように

・解剖学
・機能解剖学
・運動力学

プラス歩行の専門知識、というような領域の話になってくるので書きたいことはたくさんある中で、今回特に伝えたいことは

「歩行」は運動力学

であるということ。「力学」の領域であるということはですよ、命題としては

如何にして効率よく力を伝えて楽に歩くか

を考えなければいけないわけです。

で、「歩行」をそうやって考えたときに必要な力学的な要素は主に三つあって、

① 動力落下
② 倒立振り子運動
③ ロッカーファンクション(Rocker Function)

です。もう完全にこのへんは専門用語なので簡単にそれぞれの例を出せば

動力落下:その場のしゃがみ立ち(スクワット)

これはイメージ出来ると思うんですけど、高いところから低いところに移動するっていうのは位置エネルギーが働くわけで、「高さ」っていうのはそもそもそれだけでエネルギーなわけですね。

倒立振り子運動:椅子の座り立ち(単発性振り子運動)

椅子から立つときって「よっこいしょ」みたいな感じで一回体を揺らすじゃないですか。アレです。股関節を中心に上半身が振り子運動をしてその勢いで立ち上がると楽ですよね。

ロッカーファンクション:3支点振り子運動(連鎖性振り子運動)

これが一番説明が難しいんですけど、歩くときには当然足を使うわけですけど、主に足の三点が上記の振り子運動を使いながら移動しているよね、という考え方をロッカーファンクションといいます。ちなみにロッカーは英語でRockerで、「揺り木」という意味だそうです。

この足の三点というのが、

① ヒールロッカー(踵支点)
② アンクルロッカー(足首支点)
③ フォアフットロッカー(足指の付け根の曲がるところ支点)

で、これらを軸に倒立振り子運動を繰り返しているわけです。

もはやこの時点で呪文的に感じている人もいらっしゃるかと思うんですけど、説明としては実は割と雑で、ただこのロッカーファンクションというのは歩行を指導する人としては「常識」で、知らないとモグリ認定される知識だったりします。(というかこれくらい分かってない人の歩行指導は根拠もクソもない)

で、とにかくここで分かって欲しいのは、

歩くっていうのは筋肉の使い方だけじゃなくて、これらの力学的な力(動力落下・倒立振り子運動・ロッカーファンクション)を活用しているんだよっていうこと。

じゃあ、これらのエネルギーを実際にどうやって運用しているのか、というのが実際はものすごい専門的な話でありながら、ここが皆さんに分かって欲しい

「あ、トレーナーってこういうことを考えながらやってるんだ」

というポイントであります。

トレーナーの頭の中を知ろう(位置エネルギーの運用の仕方解説)

(先に断っておきますが、この記事の難易度は一般レベルをはるかに超えているので雰囲気だけ伝わればと思いながら書いています)

前提として僕ら歩行の指導者が人の歩き方を見るときには「二歩分」を1ユニットとして考えます。

で、そのスタートはまずヒールオフ(後ろ足の踵が地面から離れる瞬間)で、ここから体全体がほんの数センチ物理的に上方向に上がっていきます(上昇加速/90度方向のベクトル)。

このときロッカーファンクション内のアンクルロッカーが働き、股関節が伸展位になります。

ここからミッドスタンス(前足の重心位置が真ん中にある中立位置)に行くまでが前進方向の力が働き、先ほどの上昇加速との合力で「物理的に」45度方向に進んでいきます。ここまではAcceleration Period(加速)で、ミッドスタンス位置まで到達します。

現在の状態で体は歩行中の一番「高い」位置にいるので、ここからは「下」方向に重量落下の力が働きます。

それと同時に、ここまでに推進してきた推進力が前進方向に加わり(推進慣性)、二つの合力で今度は「物理的に」斜め下45度に進みヒールコンタクト(前足の踵が地面に着地)するまでがDeceleration Period(減速)として、主にフォアフットロッカーが働き距腿関節が底屈位となります。

ここまでがたった「二歩分」の歩行を運動力学的に捉えた見方なんですけど、雰囲気は伝わったでしょうか??

へぇ、人体が動くってこういう見方があるんだ。と思ってもらえればもうそれでOKです。面白いんです。深く知ろうと思ったらどんどんアカデミックな領域に入らざるを得ないとゆう。

ただ誤解しないで欲しいのは、色々難しいこと書いてるようで、これって言うのは歩行を理解するためのごくごく一部であります。

少しはトレーナーの頭の中、見えた??

というわけで本日はこんな感じの記事でありますが、どうですか。面白さ伝わりましたか??

僕は自分のことをトレーナー以前にただの人体オタクだと思ってるんですけど、筋トレも追求したらもちろんそれなりの知識量は求められるんですけど、それを

単なる「体の動かし方」

だと思っている人が多いというか、その一つの動作の裏にどこまで追求する奥行きがあるのかというか。

もちろんお客様側はそんなことまで知ってる必要はないし、ただ僕自身のトレーナーの役割としては

如何に人体の難しいことを、分かりやすく伝えるか

だと思っているので、本日の記事はその元データというか、頭の中を公開しました。実際に指導するときにはここに書いたようなキーワードはほぼ言わなくて、誰にでも理解できるように話しているわけであります。

でね、こういうこと書いてると、他の人(同業者)にノウハウをパクられるんじゃないの?って聞かれることがあるんですけど、別にこんなのは僕の独自メソッドでもなんでもないからどんどん持っていけばいいと思うんですけど、

残念ながら、その辺のトレーナーとかインストラクターじゃこの文章は半分も読めない

っていうのがね、実はフィットネス業界の問題。運動指導者で「動き」を指導するのに運動力学が分からないっていうのはもはや意味不明。(マジで)

というわけで、本日はこんな感じ。人体の面白さ、少しでもお伝え出来たらと思います。

ではでは。

studio kinari ミナミ

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